導入事例:毎朝スマホでリモート点検。ガス残量の点検に必要な毎月1726kmの移動コストを大幅削減し、配送の効率化を実現 - 山陰酸素工業様
2022年 01月31日

山陰酸素工業株式会社様

インタビュー参加者(写真右から):
 山陰酸素工業株式会社 執行役員 営業本部副本部長 狩野様
 山陰酸素工業株式会社 米子支店 産業ガス課 課長 古磯様
 山陰酸素工業株式会社 統括保安本部 保安技術グループ グループ長 石井様

導入テーマ

LiLz Gaugeを活用した産業ガス・医療ガスの配送効率化

御社のミッションと事業について教えてください

狩野様:山陰酸素工業株式会社は山陰に根付くエネルギー供給企業です。ガスの製造・販売を通してお客様に貢献し、安全と安心をモットーに地域に根付いたビジネスを基本としております。当社には、安来ガスセンターという設備があり、自社でもガスを製造しています。工業用酸素・窒素・アルゴン・民生用のLPガス、LNGに加え、数年前から電気事業にも着手しており、一般のお客様から企業様まで幅広くエネルギー全般のサービスを提供しています。山陰地方に7支店、それ以外に関東・関西・福岡にも拠点があります。

LiLz Gauge導入の背景について教えてください

狩野様:当社の中期計画にて内部改革という大きなテーマがありましたが、そのうちの1つが生産性の向上でした。社内で話し合ったところ、産業ガス・医療ガスの担当者が日常点検業務に時間を取られているという課題がありました。この点検業務は重要な業務であるとともに、労力が非常に大きいことが課題でした。このテーマについては以下の2つの取り組みを実施することになりました。

・CEタンクを大型化することによる点検頻度の削減
・IoTとAIを活用したCEタンク・バルク・ストレージタンクの点検業務の省力化

後者の取り組みについて、いくつか選択肢があった中で最終的にLiLz Gaugeを選択しました。まずは自社の充填所、安来ガスセンターでの実証試験を開始し、結果が良好であったため、一般のお客様や、一般高圧ガスやLPガスでも使えそうだということになり、今期65台設置することになりました。

御社の日常点検における課題について詳しくお聞かせください

古磯様:各拠点でそれぞれ50km圏内を営業エリアとして担当しています。例えば、米子支店では岡山県県境までが日常的な行動エリア、県境の40数km離れているところにガスの残量を見に行くと1時間かかってしまいます。ガスを切らす訳にはいかないので、週1回は必ず行くようにしています。例えば、病院に供給させていただいている酸素が空になってしまえば人命にも関わります。そのため、配送営業という形でガスを供給しながら残量確認もするというスタイルが一般的です。

ガスは平日・休日を問わずお客様のご利用条件に合わせて減っていきます。つまり、24時間365日、いつガスが切れるかわからない、ガスを切らしてはいけないので休日になっても2日に1回は残量確認の見回りを行っています。心理的には、休みのときこそガスが切れないか気になります。また、実際に米子市の主要なお客様を全て回ろうとすると1日では終わらず、日々の業務の大半を移動に割いています。特に、雪が降る季節には日常的に1日3−4時間の移動時間が必要でした。支店の担当者としてはどうやって時間を短縮できるか、ということを考える必要がありましたが、なかなか思い通りにいかず、夕方17時に現場に行くと、戻ってきたら18時30分で1.5hの残業になってしまうことも度々ありました。

LiLz Gauge導入の感想をお聞かせください

古磯様:LiLz Gaugeの登場は、まさに救世主。LiLz Gaugeを導入したことで空振り(ガス残量を確認しに現地に行ったがまだ十分に残量があり供給する必要がない)が無くなりました。事前にLiLz Gaugeをスマホなどで確認することで週2−3回の現地訪問が週1回になりました。現在では、朝起きたらスマホでLiLz Gaugeのダッシュボードを見る癖がついています。

安来ガスセンターのLiLz Gauge ダッシュボード

また、LiLz Gaugeによって想定外の事象の早期発見に繋がったケースもあります。去年の年末から年始にかけて、寒波が来た時に備えてお客様が凍結防止のためにボイラーを運転状態にしたことがありました。年末年始はガス利用がないと想定していたため、残量確認対象外だったのですが、LiLz Gaugeのダッシュボードで早期に気づくことができ、大変助かったということもありました。

狩野様:現在、米子支店では20台、全社では2021年に65台を導入していますが、LiLz Gauge導入により移動時間の削減と大幅な経費削減が実現できています。LiLz Gaugeのカメラを設置したガス残量の点検に要していた移動距離は、米子支店では、月の移動距離往復 756km、全社では1726kmです。この移動にかかる経費がLiLz Gaugeによって大幅に削減できました。

LiLz Gaugeを利用した感想について教えてください。良い点、悪い点どちらでも結構です。

古磯様:まず、IoTカメラ(LiLz Cam)の方ですが、使用感としては配線工事が必要なくすぐ取り付けができ、設置すればその場で運用開始できるというシンプルさが圧倒的に良いと思います。また、取扱方法が容易で、カメラとスマートフォンを持っていくだけで運用開始できてしまいます。カメラの設定はスマートフォンで行いますが、スマートフォンは日頃から社員全員が使い慣れているので、ちょっと教えれば、1回で覚えることができます。 クラウド部分も、各拠点の圧力計を一度に閲覧できる点が良いと思います。運用していて気になる点は、時々電波の状況で、画像のズレなどが起きる場合があります。そこまで気にしていませんが時折発生するので今後の改善に期待したいです※1。

※1 本現象については、2022年1月18日にカメラのファームウェアバージョンe1.2.2で改善されました。

写真:IoTカメラ設置写真(横から)

アナログ計器の初期設定についてはどうでしょうか?

古磯様:アナログ計器を読み取るには、計器の情報を計測点や針の中心などを指示するために設定作業が必要になりますが、それも慣れたものと言いますか、その操作自体もある意味ゲームのような楽しさがあります。テスト点検で、針や数字の値を正しく予測ができると達成感があります。画面切り抜きや補正、設定の画面遷移も非常に分かりやすく操作しやすいです。計器の名称なども自由に変更できるのも良いポイントです。グラフ表示もとても助かっています。

画像:LiLz Gaugeの計器設定画面

画像:LiLz Gaugeのグラフ表示画面

また、1つのメーターで単位を変えて同じ箇所をモニタすることもできます。CEの残量がkpa表示で単純に㎥換算するのが難しい場合、LiLz Gauge上の計器を2つ作成して表示しています。古いタイプのCEタンクは、kpa表示しかないため、kpaと㎥の変換は変換テーブルが必要なのですが、変換テーブルを正確に記憶するのは時間と手間がかかります。液面計を㎥表示に変えるには最低でも30万円は必要であり、機器が古すぎるとタンクテーブルすら作ってもらえないケースもあります。このような古いタンクを、デジタル側で㎥表示のメーターに変更できるのは大変ありがたいです。

画像:LiLz Gaugeでタンクの残量を㎥換算表示した例

御社はパートナープログラムにも参加いただいています、パートナー参画を決めた背景について教えてください

狩野様:2018年ごろからIoT・AIに関するビジネスも展開したいと考えていて様々なサービスを探していましたが、結果としてLiLz Gaugeが一番良いということになりました。 もともと自社の独自システムと連携した商材としても展開しようと考えていたのですが、業界誌(ガスレビュー)に取り組みを掲載したところ、想像以上に同業他社様からの反響が大きく、LiLz Gaugeの代理店販売を前倒しで実施することになり、LiLz Gaugeの再販パートナー(クラウドパートナー、デバイスパートナー)を締結させていただきました。エネルギー業界および高圧ガス業界でLiLz Gaugeをいち早く導入した当社としては、同業他社様が抱える同じ悩みに対してノウハウを惜しみなく提供していきたいと考えています。

LiLz Gauge導入の背景にある会社の方向性や、今後取り組みたいことを教えてください

狩野様:山陰酸素工業として取り組みたい内容は主に2点です。

  1. 生産効率化の一環として予知保全への取り組み(設備の老朽化対応)
  2. 配送効率化(タンク大型化、または日常的に効率的な配送)

LiLz Gaugeのカメラから上がってくる情報だけではなく、他のセンサーなども活用して電圧・振動・音なども取得する必要があります。このようなテーマに対してIoT・AIというのは必須だと考えています。また、BCP(事業継続計画)的な観点において地震や大雨の有事の際に、遠隔地のお客様の状況を把握できる、という点でも今後期待できると思っています。

インタビューにご協力いただき、誠にありがとうございました!

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会社名:山陰酸素工業株式会社
パートナー種別:デバイスパートナー/クラウドパートナー

当社は「IoT・AI技術」を活用し、目視で行っている巡回点検の省力化に取り組んでいます。CE、バルク、医療用マニホールド等の残量・圧力を連続的に監視することでガスの安定供給及び設備の予知保全に繋げ、取引先へのサービス向上に役立てることができます。ガス業界における設置実績と、お客様と近い位置にあるガスディーラーであることを背景に、パートナーとして課題解決をサポートいたします。

業種:ガス製造/販売
主な営業所:鳥取、島根、東京 他
ウェブサイト: http://www.sanin-sanso.co.jp/home/
お問い合わせ:
0859-32-7118
営業本部 業務部 システムチーム 野口 豪 - noguchi@sanin-sanso.co.jp